銚子ジオパーク

~太平洋に突き出た2億年のジオストーリー~

  • 日時:2018年6月3日 10:00-16:00
  • 集合場所:JR 銚子駅
  • 持ち物:昼食、飲み物、敷物、タオル、帽子など
  • 参加費:300円
  • 地学団体研究会千葉支部 との合同巡検です。
  • ※車で来られる方は、友の会事務局までご連絡ください。

 発掘から約1ヶ月が過ぎました 。新年度を迎え、 皆様いかがお過ごしですか?
 今回は、地学団体研究会千葉支部との合同巡検 を 実施します 。銚子ジオパークを 推進協議会の方のご案内をいただいて の 見学 です 。2億年のジオストーリーを一緒に体感しませんか?

 銚子ジオパークホームページも ぜひ ご覧ください。
  http://www.choshi geopark.jp

オプションで前日(6月2日)宿泊も実施します。
所:民宿 文治(銚子市外川町 4 11156 )
 ※銚子電鉄外川駅より 徒歩 7 8 分 
料 金: 6 8 00 円 (二食付 )+コンパ代 ほか
宿泊 参加 を 希望される 方 は、 友の会事務局 (下記参照 へ ご連絡 ください 。 折り返し、 集合場所等の詳細をお知らせ します)

見学コース (予定

 銚子駅
 →銚子ジオパーク展示室
 →地球の見える丘展望台(愛宕山)
 → 白亜系浅海堆積物(犬吠埼)
 → 古銅輝石安山岩(黒生)
 → 昼食
 →深海堆積物(夫婦ヶ鼻)
 →ジュラ系堆積物(犬岩・千駒ヶ鼻)
 → 屏風ヶ浦遊歩道
 →銚子駅 解散 


参加報告

 現在日本にはジオパークが43地域あり、それぞれジオ(地球・大地)を体験できる広い地域で構成されています。銚子で言えば町全体がジオパークであり、地形地質に由来し根付いた文化キャベツや醤油、最近の技術では風力発電も)も含んでいます。 
 今回の学習会は、地学団体研究会千葉支部との共催で、地質関係を中心に巡検を行いました。

☆銚子市青年文化会館銚子ジオパーク展示室
 銚子ジオパーク内の貴重な化石や岩石が展示されており、銚子の地質概要が学べるだけでなく、構成する岩石を一堂に見ることができました。圧巻なのは、地元の小学生が一人で一年かけて採取したサメの歯が数十点。とても小学生のものとは思えない充実ぶりでした。

☆愛宕山・地球の丸く見える丘
 銚子で最も標高の高い所(と言ってもわずか 73.6 m)、愛宕山の展望施設です。銚子に限らず千葉県の地質表層の多くは新生代、第四期に堆積した比較的新しい地層ですが、愛宕山周辺はもっと古く恐竜がいた頃の中生代ジュラ紀の地層を見ることができます。

☆犬岩
 銚子半島の南岸部に位置し、愛宕山同様中生代の岩石を見ることができます。風化した岩が犬のように見えることから犬岩と呼ばれ、源義経伝説の舞台にもなっています。

☆屛風ヶ浦
 江戸時代から名勝として有名な海食崖です。崖の地層を観察すると、下の縞々300万年前ごろ海に堆積した犬吠層群と上の赤茶色の地層下部は10万年前頃に海に堆積した香取層、上部は風で運ばれた火山灰やチリが風化し粘土化した関東ローム層に分かれます。西から東にかけて上がる様子が観察でき、隆起して銚子の台地が形成された様子を示しています。
 ここは波による侵食が激しいため、消波ブロックを積んで防いでいるのですが、これにより植物が繁茂して崖の景観が失われただけでなく、削られた砂が堆積していた九十九里浜が縮小ししつつあり、大問題になっています。こちらを守ったらあちらが失われる、難しいですね。

☆黒生(くろはえ、くろはい)海岸
 生(はえ)とは磯(いそ)の意味で、黒い岩がある磯 を示しています。この岩が古銅輝石安山岩で、約2千万年前、日本列島形成時の火山活動が銚子周辺で盛んだったことを示しています。

☆夫婦ヶ鼻(めどがはな)
 銚子ポートタワー下の露頭が夫婦ヶ鼻層で、昭和30年頃までは岬で海に面し、アーチ状に穴の開いた岩がありましたが、軟質な泥岩のため、浸食で消失してしまいました。

☆犬吠埼
 銚子の東に突き出た岬で、中生代白亜紀恐竜がいた頃の地層が観察できます。浅い海と言っても水深200~300mの水成堆積物の特徴を示しています。名前の由来は、源頼義伝説が有名ですが、岬に集まったオットセイの鳴き声が犬の遠吠えのようだからという説もあります。

 以上 、非常に ヴォリュームの ある ジオパーク見学会でした。 (TK)

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